※この記事はグロテスクな表現を含んでいます。
特に第二部以降は閲覧注意
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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 04:08:18.38 ID:x17ywKK+0 
  カサカサ  
  男「zzz……ん……」  
  カサカサ  
  男「うるせぇなぁ……」  
  ?「ねぇねぇ」  
  男「んん……なんかヌルヌルする…ひゃっ!?」  
  ゴキ「交尾しよ? 子供つくろ?」  
  男「うわあああああああああ」  
 

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 04:08:18.38 ID:x17ywKK+0
カサカサ
男「zzz……ん……」
カサカサ
男「うるせぇなぁ……」
?「ねぇねぇ」
男「んん……なんかヌルヌルする…ひゃっ!?」
ゴキ「交尾しよ? 子供つくろ?」
男「うわあああああああああ」

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 04:09:05.80 ID:rpKPf4H+O
なんでゴキブリなんだよ

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 04:09:57.01 ID:UH0YQ8xm0
まってこれフォルムはゴキブリなの?
それとも擬人化なの?
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 04:13:20.64 ID:x17ywKK+0
>>2
今まさに目の前にいるから
>>3
擬人化

男「誰だよお前!? 冷たい! ヌルヌルする!」
ゴキ「ね? ね? セックスしよ? セックスセックスセックス」
男「ひいいいい」
ゴキ「おちんちん! おちんちん!」パクッ
男「ひゃんっ」
ゴキ「ズジュルルルズゾゾゾゾゾペチャペチャ」


16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 04:21:27.77 ID:x17ywKK+0
男「ちょ……やめ」
ゴキ「しょっぱい! おいしい!」ぐちょっぐちょっ!ずるるるるるる
男「う、ぐ……出るッ!!」
ビュルッ!ドクドク……
ゴキ「!? おぼお!? ちゅうううううううう……! ごくん、げぷぅ! せーし!! すごくおいしい! もっと!」ジュポジュポジュポジュポ
男「んおぅ!? ちょ、イったばかり……!」




24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 04:29:39.22 ID:x17ywKK+0
ゴキ「おかわり! まだあるんだね! ちょうだい!」ヌチョヌチョ! ベロベロベロベロ!
男「ぐ…いやマジでやめ……うッ」
ドプッ
ゴキ「んんー……ちゅる、ごっくん! ごちそうさま!」
男「はぁ……」
ゴキ「子供、つくろうね! 卵いっぱい産むからね! ね!」ガバッ
男「いや、もう無理…助けてーー!!」
?「いただきまーす」ガブッ ちゅるるるるるる
ゴキ「いたいいたいいたいあqwsでfrgthyじゅ」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 04:35:54.65 ID:x17ywKK+0
ちゅるるるる……
ゴキ「あああああああああああああああああああああああ」
男「え? 何だアレ……食って…、う、ヴぉええええ!!」ビタビタ!
?「ふぅ、ご馳走さま! 大丈夫ですか?」
男「来るな! ぐるなァッ!!」
?「ちょ、落ち着いて下さい家主さん! 家主さんには手は出させませんから!」
男「や…家主って。お前は、誰なんだよッ!」
?「え? いや、ここに住まわせて貰ってるクモですけど」

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 04:42:48.83 ID:x17ywKK+0
男「……お前、何言って」
クモ「あー、話してるヒマは無いみたいですね」
男「え?」

ずぞっずぞぞぞぞ

クモ「足元ですよ。奴らの繁殖力ってのはハンパじゃないですからね。どいてください」
ゴキ「おいしい! ごれ、お゛い゛じい゛ッ!!」
男「ひッ……」

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 04:53:54.10 ID:x17ywKK+0
ゴキ「じゅる…ごくん。卵。卵卵卵卵卵卵卵卵産ませて? ね? 卵卵」
男「なんだよ……なんなんだよこいつらはァ!!」
クモ「話は後です。しゅるっとね」シュー
ゴキ「んんんんごけなあああああ゛い! 卵お゛おおおおおおお」
男「うう…!」
クモ「玄関……は、もう塞がれてますね。 風呂場でも行きますか。 ……おい!」
スタッ
クモ2「ここに」
クモ「風呂場に逃げる。時間稼ぎを」
クモ2「承った」
ザッ
クモ「さて、行きますか」
男「ちょ、おい!」


70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 04:57:59.31 ID:x17ywKK+0
なんで今更出たんだろう
暖房つけっぱが悪かったのか

75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 05:03:21.00 ID:x17ywKK+0
【風呂場】

クモ「これで一先ず安心でしょうか。 同朋達がどこまでやってくれるかですね」
男「なぁ」
クモ「はい?」
男「お前らはクモなんだよな? ……なら、あいつらはなんなんだ?」
クモ「ゴキブリですよ」
男「え?」
クモ「G。油虫。昔は黄金虫なんて呼ばれてたらしいですね。あとは黒い彗星、ブラックサレナ、呂布、リグルとか」
男「じゃあ、俺はゴキブリと……! うぶっ」

86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 05:12:12.59 ID:x17ywKK+0
クモ「……もったいないですねぇ」
男「はぁ、はぁ……。何で、人間の姿になってるんだ?」
クモ「分かりませんか? 家主さん、ゴミ箱にたくさん溜め込んでたでしょう?」
男「……何を」
クモ「精子ですよ。どういった経緯かは知りませんが、奴らは人間の遺伝情報を手に入れ、進化した様です」
男「ええー」
クモ「急な進化だった為か、奴らは自分達だけでは生殖できない、不完全な生物となりました。
   そういった訳で、家主さんの精子を狙っているみたいです」
男「……なんて頭の悪い展開なんだ!」

91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 05:15:29.36 ID:x17ywKK+0
さて、お前らに質問だ。
ゴキとクモ、どっちのエロが見たい?

ゴキ=ロリ
クモ=モデル体型

94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 05:16:54.28 ID:x17ywKK+0
範囲は>>105まで

107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 05:24:08.66 ID:x17ywKK+0
Gか。
……ごめん、聞いておきながらなんだけど、3P書きたくなっちゃった!

110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 05:30:46.32 ID:x17ywKK+0
いいぞお前らもっとやれ!
擬人化もモノホンもいけるぜ!

クモ「尤も、それは……フフフ、私達も同じ事ですが、ね」
男「は?」

瞬間、クモの纏う気配が変わった気がした。濃密で、頭の芯が痺れる様な。
――即ち、精を求める女のそれへと。

クモ「このままでは、分が悪いんですよ」
男「何……が?」

言いながら、クモは男にしなだれかかる。
白く、すらりと伸びた足をからませ、その豊満な胸を押しつける。

クモ「ん……ちゅ…れろぉ」

強引に口づけをされ、舌を入れられた。
それでも男は、抵抗する事はしなかった。いや、できなかった。
さながら、クモの糸に絡め取られ、ただただ貪られる時を待つ蜻蛉の様に。

112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 05:37:38.22 ID:x17ywKK+0
クモ「ちゅる……んはぁ。フフ、何が、ですって? 分かるでしょう?」
糸を引く唾液もそのままに、クモは熱を帯びた顔で。
クモ「私も、欲しいんですよ。家主さんの……」

ビクン。
突然、男性器に受けた刺激に、男は腰を跳ねさせた。
見れば、クモの様な(クモなんだから当たり前だが)手が、その突起を愛撫していた。

クモ「精液が、ね」
ぺろり、と舌なめずり。

113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 05:43:16.68 ID:x17ywKK+0
>>111
台本形式じゃ無理ですもん

114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 05:45:00.70 ID:x17ywKK+0
ちなみにモデルは>>90で。

118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 05:49:24.39 ID:x17ywKK+0
限界だった。
この男、何しろ若い。
先ほど、ゴキブリ相手に二発射精したとはいえ、未だその子種は尽きる事を知らない。
そこにこの誘惑だ。そりゃ、恐怖も忘れて飛びかかるってモンだ。

クモ「きゃん♪」

わざとらしい悲鳴をあげて、クモは男にのしかかられる。
その間も、男根をさする手は止まらない。

男はたまらず、クモの乳頭にむしゃぶりついた。
技術も何もあったモンじゃない、ただただ本能に突き動かされて。

クモ「ん……フフ、もしかして家主さん、童貞ですか?」
男「悪いかよ」

120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 05:56:42.94 ID:x17ywKK+0
クモ「いえいえ。とんでもありませんよ。それはそれで」

クモは男を優しく突き放し、男の下半身へと滑る様に移動した。

クモ「こんな事してもらうの、初めてでしょう?」

言いながら、痛い位に充血した男性器を、その豊かな双丘で挟み込んだ。

男「う、ぐ」
クモ「気持ちいいでしょう? 気持ちいいんですよね。 虫女のおっぱいにおちんちん挟まれて。フフフ」

ヌチャ、ヌチャ。
狭い風呂場の壁に、卑猥な水音が反響する。
男は、堪らず腰を浮かし、遠からず襲い来る絶頂を先延ばしにする事しかできない。

127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 06:09:47.30 ID:x17ywKK+0
ヌチャ、ヌチャ。
じゅるるるるる。
己のペニスが、白い乳房と赤い舌によって愛されている。
快感もさる事ながら、その視覚的興奮は凄まじい。
――童貞であるこの男が、そう長い間耐えることなど、不可能だった。

男「あぁ……はぁ」
クモ「家主さんのおちんちん、おいしいです……。
   ふふ、出ちゃいそうですか? いいですよ、出しちゃって下さい。
   ゴキブリばっかりズルいです。
   ――私も、いっぱい、飲みたいなぁ」

言うが早いか、クモはペニスを更に深く咥え込み、激しい上下運動を開始した。
勿論、乳房による愛撫も継続中だ。
そして。
その時は訪れた。

男「う、ぐ……出る! 全部……飲んでくれ!」
クモ「いふぁれなふても、のみまふよぉ。ふぉいのいっぱいくらはいねぇ」

ビュル!ドクンドクン!

132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 06:25:09.49 ID:x17ywKK+0
クモ「んぐ! ……じゅるるるるる。ちゅうううううううう」
男「う、おおおおおおおお……」

貪欲に。男の精を、一滴残らず奪う様に。
クモは、射精を続けるペニスを強く、強く吸引する。
快感にちらつく意識の中、男は。
――獲物の体液を吸い尽くす、クモの姿を想起した。

クモ「ちゅるるるるる。……ちゅ」

ぽん、と音をたて、クモはペニスから口を離す。
そのペニスには、最早一滴の精液すらも付着していない。

クモ「くちゅ……くちゅ……」
男「何を」

咀嚼している。味わい尽くしている。俺の精液を。
この、美しい女が。
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が、だ。

クモ「ごくん。ごちそうさま。……ぷはぁ、凄く、濃いですねぇ……
   さっきあんなに出したのに、フフフ。
   おいしかったぁ……」

萎びていたペニスが、再び屹立するのを感じた。

135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 06:37:59.76 ID:x17ywKK+0
クモ「まだ、出ますよね。フフフ、これからが本番ですよぉ」

クモは、その丸みを帯びた尻を、男に向けて突き出し。

クモ「早く、入れて下さいよぉ。
   ……フフフ、家主さんの子供、産ませて下さいぃ」

自らの秘裂を、見せつけるように開いた。
くぱぁ、ってヤツだ。

男「……」
男は、言葉を口にすることもなく。
ペニスを、クモの女性器へと突き入れた。


時を同じくして、男の寝室から悲鳴があがる。
命を乞う声もやがて絶え、後には何かを咀嚼する音のみが残った。


それらは、風呂場で愛し合う二人(?)には、届くことは無かった。


138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 06:45:02.02 ID:x17ywKK+0
お前ら、まだ起きてるかぁ
眠いよー

145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 06:58:01.65 ID:x17ywKK+0
ぱんぱんぱちんぱちん。
男は、後ろからクモを貫いていた。
先程の口腔と乳房による愛撫を、いとも簡単に上回る程の快楽。
童貞であった男は知るよしも無いが、その女性器は、人間の女性器とは全くかけ離れたものであった。
気が、狂う。

男「ク、モォ! クモォ!」
クモ「はぁい? なん、あはぁっ! ですかぁ、家主、さぁん!!」
男「出そうだ!」

男は、限界が近い事を告げる。
早漏に思えるかも知れないが、むしろクモの魔性の名器を相手取り、よくぞここまで保ったと褒めてやるべきだろう。
先の射精の効果もあるだろうが。


149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 07:06:12.43 ID:x17ywKK+0
男は、限界が近い事を告げる。
早漏に思えるかも知れないが、むしろクモの魔性の名器を相手取り、よくぞここまで保ったと褒めてやるべきだろう。
先の射精の効果もあるだろうが。

それを聞いたクモは、生殖の愉悦に紅潮した顔を、更に妖しく歪ませた。

クモ「はいぃ。さっきよりも、たっくさん、んふぅ! 出して下さいねぇ!!
   家主さんの赤ちゃん、産みたい、ですぅ!!」

淫らな言葉に、一層激しく腰を打ちつける。
奥へ。もっと奥へ。
この女の胎内へ、種を残す。


――いいにおいがする。セックス! セックスしてる!!
いっぱい! いっぱい! こども、うむ!

ドンドンとドアを叩く音に、二人は気付かない。

155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 07:24:46.23 ID:x17ywKK+0
男「イく、イくぞ!! 種付けしてやる! 孕めええええ!!」
クモ「早く! 早く、出してぇっ!!」

ペニスが爆発したのではないかと錯覚する程の勢いを以て、射精は開始された。
腰と腰との距離が一寸たりとも空かぬ様に、男はなおもペニスを打ち込む。
まるで、抉り込む様に。

クモ「んはぁ……熱いぃぃぃぃ……ん」

絶えず流し込まれる精液の温度を感じ、呆けた様な表情のクモ。
やがて、種付けを完了した男は、ずるりとペニスを引き抜いた。

クモ「ンフフ。こんなに出ましたねぇ」

クモの女性器からは、信じ難い量の精液が溢れ出している。
零れた精液を口に運ぶ。

クモ「ん、ちゅ……。一回じゃ、まだ不安ですよねぇ? もう一回……」

その瞬間である。
男の背後に位置するドアが破られ、三人のゴキが男へと殺到した。

ゴキ「おぢんぢいいい゛ん!!」

156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 07:26:01.29 ID:kYj5l0yQ0
クモ2は一体……

158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 07:27:21.34 ID:x17ywKK+0
>>156
>>135で退場しました

163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 07:35:39.44 ID:x17ywKK+0
じゃ、クモ2の末路を

時は、男がクモとの交尾を開始する以前まで遡る。
寝室にて、クモ2は苦戦を強いられていた。
その周囲には、既に二十を超えるゴキの屍が積み上げられてるが、いかんせん、数が違いすぎる。

クモ2「ちぃッ」

両の手から放たれた糸を、横に薙ぐ。
その糸に胴体を両断され、二人のゴキが鮮血を撒き散らし、崩れ落ちた。

167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 07:45:12.11 ID:x17ywKK+0
クモ2「くそッ! お前ら、エサ如きに!!」

長い脚を最大限に利用し、矢の様な蹴りを放つ。
糸の洗礼を潜り抜け、クモ2の首元に食いつかんとしていたゴキの頭部が消し飛ぶ。

クモ2「我々が! 負けるものかよォッ!!」

それでも、ゴキは怯まない。
何故か異常に広い寝室。その中央を陣取るクモ2に、次々と襲い掛かるゴキ達。

クモ2「う、うぅ……姐さん! 姐さんをぉッ!!」

172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 07:54:54.47 ID:x17ywKK+0
ゴキ達が次々と変態してゆく中、人型に進化する事が出来たクモは、クモとクモ2だけだった。
ゴキとクモでは、適応力に差があり過ぎた。
結果、進化する事が出来なかったクモ達は死に絶え、残すはこの二人のみ。

クモ2「ッは、一人だから何だってんだ! 丁度いいハンデじゃないか!!」

死んでいった仲間達の誇りと、種の存亡を賭けて死地に立つ。
負けるわけには、いかない。

ゴキ「おいじいいいいいい」

がぶり。
クモ2の足首へ、這い出たゴキが食らいつく。

クモ2「ぐぅッ!!」

175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 08:04:45.97 ID:x17ywKK+0
……腱が、やられた。

クモ2「ぎっ、あ゛ぁッ!」

咄嗟に糸を伸ばし、足元のゴキの頚骨を捻り折る。

クモ2「くっ……」

最早、歩く事すらままならない。
だが。

クモ2「ほら。かかって来いよ」

その闘志は、些かも衰えない。
動けぬのならば、この身を不落の砦と化し、例え腕の一本となろうとも、敵を屠り尽くす。

クモ2「おおおおおおおお!!」


179 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 08:19:27.58 ID:x17ywKK+0
――どれほどの時が過ぎただろうか。
あれだけの数を誇っていたゴキ達も、残り五人まで数を減らしていた。

クモ2「……」

最早、口を開く事さえ出来ない。
右腕は千切れ、腹にも大穴が空いている。

ゴキ「お゛い゛じぞおおおおお」

ゴキ達が、一斉に迫り来る。
無事な左腕から糸を伸ばし、一人仕留める。
腱が切れた足を鉄鎚の様に振り回し、二人葬る。
返す刀で、三人目を殺す。
筈だった。
不意に、体が床へと激突する。
見れば、先ほど頭を消し飛ばしたゴキが、足を掴んでいた。
切断面から、ゴポゴポと音を鳴らしながら。

クモ2「ああああああ」

ゴキ×3「い゛だだぎまぁず」

クモ2「ああ゛あ゛。姐さん! 姐さん!! みんなぁ゛! ごめ゛んなざいいぃ゛!!
    姐さんん゛!! 」

……そして、食事が開始された。

183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 08:22:09.49 ID:x17ywKK+0
ねむい ねる


278 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 22:39:57.48 ID:x17ywKK+0
男「おわぁ!?」

ゴキ達にもみくちゃにされる男。
ぬるり、と滑る脂が嫌悪感を煽る。

クモ「やっぱり出来損ないですねぇ。こんな単細胞どもさえ仕留めきれないなんて」

慌てふためく男とは対照的に、クモは落着き払っていた。
絶対的な余裕が見て取れる。
男に群がっていたゴキ達を、軽く蹴り飛ばす。

ゴキ1「んぎゃ!」
ゴキ2「う、う゛ー!! ジャマするなぁ!」
ゴキ3「ズルいよおおおお゛!」

285 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 22:53:46.50 ID:x17ywKK+0
言い忘れてたが保守サンクス!!

ゴキ達は、浴室の隅っこで団子の様に固まり、不平の声をあげる事しか出来なかった。
本能によって生きているゴキ達。それ故に分かったのだろう。
彼我の、絶望的なまでの戦力差を。
若く、未熟であったクモ2とは違う。経験を積み、幾多の獲物を食らった、生粋のプレデター。
三人程度でどうにかなる相手ではない。

ゴキ1「んう゛ー……」

クモ「ふふ。こうなってしまうと、こいつらも可愛いものですね、家主さん」

289 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 23:06:01.40 ID:x17ywKK+0
男「可愛いもんかよ。
   ……こいつらがここに来たって事は」
クモ「ええ。あいつ、死にましたね」

同朋の死を、あっさりと告げる。薄笑いすら浮かべながら。

男「悲しくないのか?」
クモ「悲しい? ふふ、弱いから死んだんでしょう。弱者の子孫なんて要りません。
   あいつは仲間がどうだの、姐さんがどうだの言ってましたがね。理解出来ませんね」

男は、改めて理解した。
いくら姿が似通っていようと。会話が成立しようと。
俺とクモは、全く違うモノなのだと。

クモ「……あぁ。良い事を思いつきました」

294 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 23:19:31.49 ID:x17ywKK+0
クモ「――あなた達。家主さんと交尾してもいいよ」
男「は? え?」

隅で震えるゴキ達に、クモは信じられない言葉を投げ掛ける。

ゴキ2「ほんと?」
クモ「ええ、ホント。お姉ちゃん、ウソは吐きません」

おどけて見せる姿すら、おぞましいモノに見えた。

ゴキ3「やっだあああああああああああ゛!!」

再び、男に纏わりつくゴキ達。
男の身体中を、冷たい舌と手が這い回る。

男「なんでだよ!? お前、なんなんだよ!?」
クモ「私、本当に頭が良いです。やっぱり、ピラミッドの頂点になるのが私の運命なのですね、男さん?」

要領を得ない。

295 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 23:21:08.81 ID:x17ywKK+0
ミス
>>294
×クモ「私、本当に頭が良いです。やっぱり、ピラミッドの頂点になるのが私の運命なのですね、男さん?」
○クモ「私、本当に頭が良いです。やっぱり、ピラミッドの頂点になるのが私の運命なのですね、家主さん?」


314 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 23:34:47.89 ID:x17ywKK+0
ゴキ2「おぢんぢん!!」
ゴキ1「あだじも゛おおおおお!」
ゴキ3「うええ゛ん! とっぢゃやだああああ」

男のペニスを、黒光りする少女達が奪い合っている。
男は、もうそれを払い退ける気にもならなかった。

男「なんで? なぁ、なんでなんだ?」
クモ「うふふ。やがて産まれてくる私の赤ちゃん達。栄養が必要ですよね?」

理解した。理解してしまった。
あまりにも恐ろしい、己の末路を。

321 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 23:42:04.57 ID:x17ywKK+0
クモ「まだ外は寒いですしぃ。寒いの嫌いですしぃ。
   でも、食糧は必要ですしぃ。そこで私、考えました。
   たのしいゴキちゃんファーム、開園ですよ、ってね。
   家主さんは種馬さんです」
男「……吐きそうだよ。お前、ゴキブリ以下だ」
クモ「ならどうぞ、さっきみたいに遠慮なく。こいつらはそれすら栄養にしますからねぇ」

そう言っている間に、一人のゴキが男へと跨ってきた。
粘着質な音をたて、ペニスがゴキに呑み込まれてゆく

ゴキ2「あ゛ああああああ゛」
男「くそッ!! くそオオオオオオオオ!!」

331 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/10(日) 23:54:36.14 ID:x17ywKK+0
ヌチュヌチュという音とともに、ゴキ2は腰を振りたくる。
クモの性器とはまた違う、形容し難い快楽の壺。

ゴキ2「あぉ゛! おおう゛!! おちんぢん! おぢんぢんはいっでるヴヴヴヴヴヴあqwせdfrtgひゅj」
ゴキ1「なんでえええええ゛? あだしもおおお」

ゴキ1が、男の顔に跨った。なんとも言えない匂いに咽びながら、男は呼吸をしようと努力する。
その足掻きが、ゴキ1の性器に刺激を与える。

ゴキ1「んあ゛ぁ!!」
クモ「がんばれがんばれゴキちゃん! おいしい子供を産んでね♪
347 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 00:04:06.38 ID:/iPgzNUh0
ゴキ3「んん゛……うぅ」

クチュクチュと、自分の性器を弄ぶゴキ3。
勝利に酔い、高見の見物を決め込んでいたクモがそれに気付く。

クモ「可哀想に。あぶれちゃったの?」
ゴキ3「う゛うううううううう」

悲しそうに首を振るゴキ3。

クモ「ふふ。おいしそう。ちょっと味見しちゃおうかな……んむ」

クモは、ゴキ3の唇に己のそれを接触させた。
クモの舌が、ゴキ3の口内を凌辱する。
ゴキ3の瞳は熱を帯び、次第にとろんと溶けていった。

ゴキ3「ふぁあ。おねえ゛さあん……」

352 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 00:09:04.70 ID:/iPgzNUh0
>>348
虫ろお前を無視したい

354 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 00:20:03.15 ID:/iPgzNUh0
ゴキ3とクモの痴態を目の当たりにし、男のペニスは硬度とサイズを増してゆく。
ゴキ2の小さな女性器に、収まりきらぬ程に。

ゴキ2「んはあ゛ああああ!! おっぎすぎるよお゛おおおお!!
    きもぢいいよおおおおおヴぉ!」

ガリガリと、巨大なペニスが窮屈な女性器を掘削してゆく。
痛みが生じているだろうに、ゴキ2はそれを意に介さない。
むしろ更に接触が増す様にと、腰をくねらせてすらいる。

ゴキ1「ひゃう゛ぅッ」

ゴキ1は、嬌声を一際高くあげると、男の顔の上で果てた。
無意識で、男は、溢れた液体を啜り飲んだ。

男(もう……いいや)
理性が壊れる音が、聞こえた気がした。


366 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 00:32:42.58 ID:/iPgzNUh0
ヌチャ。ピチャピチャ。
ゴキ3が、犬の様にクモの性器を舐め回す。

クモ「ん……。ふふ。一生懸命舐めちゃって。そんなに私のあそこ、おいしいの?」
ゴキ3「うん゛ん。おねえさんのおまんこお、おいじいよお」

再び、クモのそこへと顔をうずめる。
もっとクモを味わおうと、舌を深く刺し込み、吸いたてる。

クモ「あはぁ……かわいいなぁ。愛玩用のゴキブリなんてのも、んふ、アリかもね……あっ! あっ、ふぁあ!」

383 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 00:47:08.93 ID:/iPgzNUh0
男の様子が、変わった。
先ほどまでとはうって変わり、クモ2の細く頼りない腰をぎちりと固定し、激しく腰をグラインドさせる。
激しい交尾に耐えかね、ゴキ2の愛液に鮮血が混じろうとも。
ただひたすらに、ゴキ2を打ち抜く。

ゴキ1「あ゛はぁ、つぎはあだしだよおお゛」

さっきの恩返しだとばかりに、ゴキ1は男の首筋、耳、乳頭を舐っていく。
加速した快感に堪えられず、男はゴキ2を一層強く掴み、

男「ほら、これが欲しかったんだろ!? 出すぞ!!」
ゴキ「あ゛ぁぁぁぁ、出してえ゛だぢてえええええええ!」

幼い性器の奥で、射精を始めた。

393 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 00:54:19.45 ID:/iPgzNUh0
>>387
ゲジさんとスズメバチさん早く書い゛てえ゛ええええ

399 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 00:56:13.56 ID:/iPgzNUh0
>>396
ごめんよミスった

415 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 01:07:25.62 ID:/iPgzNUh0
ゴキ2「んあ゛ぁ……」

ゴキ2の中で、ペニスが脈動と共に精を吐き出す。
その小さな女性器のキャパシティを超え、精液が床へと流れ伝う。

ゴキ1「もっだいなあい゛」

じゅるじゅると、床へ広がった白濁を啜る。
その様を見て、男のペニスがまたもや息を吹き返す。

ゴキ1「どいてぇ゛ッ」

絶頂の余韻に浸るゴキ2を押し退け、ゴキ1が男にしなだれかかる。
しかし。

男「どけよ」
ゴキ1「え?」

どん、と乱暴にゴキ1を突き離した。

446 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 01:18:33.84 ID:/iPgzNUh0
男「ここから出てくるものが好きなんだよなぁ?」

ゴキ1の眼前にペニスを突き付け、男は笑う。

ゴキ1「すきぃ、だいすぎぃッ!!」
男「ここから何が出てくる?」
ゴキ1「せーしっせーしい゛ぃぃ! 飲みたいよぉ゛」

ゴキ1の口から隠語が出た事に満足したのか、男は更に口角を上げる。

男「そうか。じゃあ、よーく味わえよ!!」
ゴキ1「んぐ!? ぐ、ぐむう!!」

ゴキ1の小さな口に、乱暴にペニスがねじ込まれた。
まるで交尾をする様にゴキ1の口を犯す。
ペニスがゴキ1の喉を乱暴にノックする度に、ゴキ1が苦しそうな声をあげる。
しかし、ゴキ1は苦しみながらも、懸命にペニスに舌を絡ませる。

452 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 01:29:30.14 ID:/iPgzNUh0
不意に、尻に違和感を感じた。
男の肛門に、クモが吸いついていた。

クモ「私も気持ち良くしてあげますよ、家主さん」

ぬるりと舌が肛門に侵入する。
ペニスを愛撫されるのとは違う刺激。
口を犯す動きにも熱が入る。

ゴキ1「んごおおおお゛!」
男「はぁ、ぁあ……出るぞ! 出る!!」

ゴキ1は、早く出してと言わんばかりに、首を縦に振る。
喉の一番奥目がけ、最後の一突き。
精液を直接、食道に流し込んだ。
ゴキ1の鼻から、逆流した精液が溢れる。

465 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 01:47:26.02 ID:/iPgzNUh0
男はその後も、人が変わったかの様に虫達を犯し続けた。
ゴキ達はおろか、クモの胎内にも次々と種を付けていった。
明くる日も。そのまた次の日も。同じ様に、交尾を続けた。
ある日、クモは子を産んだ。男はその子ともまた交わった。
クモは次々と増え、それに比例してゴキもまた増加していった。

何度目かの冬が終わる。
十分に繁殖したクモは、一族を引き連れ、外界に討って出るという。
クモの子孫の中には、数は少ないものの、オスの姿も見受けられる。
男とゴキを置き去りにし、クモ達は男の家を旅立った。

これから、世界はどうなってしまうのだろう。
近代兵器をものともしない戦闘能力。人間とは比ぶべくもない繁殖力。
しかし、男にとってはそれも最早どうでもいいことであった。

今も男は、ゴキ達と交わっている。

467 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 01:49:36.10 ID:/iPgzNUh0
やりたい事は一通りやってしまったので、一まず終わり。

あークモ2どうしよ。どう転んでも幸せにならないんじゃないか?

477 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 01:53:05.87 ID:/iPgzNUh0
クモ2が武器を持って公園に居る本部くらいの強さで、クモ1が脱いだヒュンケルくらいの強さです

483 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 01:54:23.27 ID:/iPgzNUh0
まぁちょっと休憩したらクモ2ちゃん救ってみるよ


505 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 02:57:10.32 ID:/iPgzNUh0
書いてるが、これ殆どギャグだから。期待しないでくれ

分岐ルート「もしも男が熱苦しい奴だったら」


クモと男は、クモ2にゴキを任せ、浴室へと逃げ込んだ。

クモ「後はあれがどこまでやってくれるかですね」
男「……どこまで? 勝てるんじゃないのか?」

クモは、何を言っているんだとでも言いたそうに笑った。

クモ「家主さん、お宅にどれだけのゴキブリが居るのかご存知ないんですか?
   まぁ、私なら問題ないでしょうけど」
男「……それを知ってて、あいつに全部任せたってのか?」

憤る男。あらん限りの怒気を込めてクモを睨むが、しかし。
クモは平然と、穏やかに笑うだけであった。

クモ「家主さんを守りながら戦うのは、私でもしんどいですから。
   勢い余って家主さんにまで死なれたら困ります。
   かといって、私が残るのも気が進みませんし」

509 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 02:59:59.37 ID:/iPgzNUh0
男「なんで、だよ」

クモは妖しく笑い、男の股間へと手を置く。

クモ「ここで、家主さんの子を孕みたいからですよ。
   クモ2が子を作る必要はありません。弱者の子孫なんて要りませんから。
   あれは、最期まで私の奴隷であればいいんです」

クモの手が、男のペニスを弄ぶ。だが。
パァン!
男はその手を、荒々しく打ち払った。

514 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 03:01:39.56 ID:/iPgzNUh0
クモ「……理解出来ませんね。何です、今のは?」
男「戻るぞ」
クモ「はい?」
男「戻るっつってんだ。あいつを助ける」

男の言葉を、はん、と鼻で笑い飛ばすクモ。

クモ「……嫌だと言ったら?」
男「お前とは交尾しねぇ」
クモ「拒否権が、家主さんにあるとでも?」
男「無けりゃ、作るまでだ」

516 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 03:03:22.83 ID:/iPgzNUh0
言いながら、拳を振り上げる。
クモは、それを冷ややかな目で見つめる。

男「キンタマ、ブッ潰すぜ」
クモ「ふふ。何を言い出すかと思えば。やってみればいいんじゃないですか?
   どうせ口だけでしょう」
男「そうかよ」

518 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 03:05:16.52 ID:/iPgzNUh0
拳を振り下ろした。
グチッ!!
浴室に響いた嫌な音は、男の生殖機能の片割れが、永遠に失われた事を表していた。

男「ぎっ……ぐぁ」

悲鳴をあげまいと必死で堪える男。
クモは、信じられないといった表情だ。

クモ「……有り得ない。子孫を残したくは無いのですか? 貴方の様なオスが、居る訳がない」
男「が……へ、へへ。子孫は残してぇが、悔いは残したくねぇんでな。
  さて、どうする? こっちのタマはあと一つ。賭けてみるか?」

521 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 03:07:30.99 ID:/iPgzNUh0
クモは、憮然とした顔で沈黙を保っていたが、やがて諦めた様に溜め息を吐いた。

クモ「家主さんの行動は理解出来ません。ですが……このままでは私の子孫を残せない、という事は理解しました。
   いいでしょう。行きます。ただし、条件があります」
男「何だよ」
クモ「クモ2を救出したら、必ず私と交尾をして下さい」
男「……分かった」

二人は寝室へと向かった。
クモ2が孤軍奮闘する戦場へと。

530 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 03:25:07.28 ID:/iPgzNUh0
クモ2「おおおおおおおおお!!」

最早使い物にならぬ足を引き擦り、なおも戦い続けるクモ2。
散乱する肉塊の数、およそ三十五。
残る敵は、五十といった所か。

クモ2「姐さん……」

呪文の様に繰り返す、その言葉。
尊敬する姉を想い、自分を奮い立たせる。
姐さんなら、こんな奴らに負けたりしない。
巣もまともに作れない私とは違うんだ。

ゴキ「血ィ゛イイイイイイイ」

襲い掛かるゴキ達を迎撃。
役に立たないこの足も、鈍器くらいにはなる。
ゴキが一人、血しぶきを上げて倒れる。

クモ2「姐さんッ……!」

認められたかった。
誰よりも強く、美しい姉に。
だからこそ、捨て駒にされたと知っても、その任を受け容れた。

535 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 03:36:53.20 ID:/iPgzNUh0
クモ2「私だって……ッ」

こいつらを倒す事が出来れば。
並ぶ事は無理でも、きっと後ろについて行くくらいは許してくれる。
だから。

ゴキ「つかまえだあああ゛」

虚を突かれた。背後のベッドの下から、ゴキが現れた。
ゴキは、クモ2の右腕をがしりと掴み、今にも食いかからんとしている。
その機を逃すまいと、他のゴキもクモ2へと迫る。
迎撃は、間に合わない。

――やっぱり、姐さんにはなれなかったな。

539 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 03:53:28.80 ID:/iPgzNUh0
瞬間。閃光と見紛うばかりの速さで、糸の塊が飛来する。
クモ2に向けて大口を開けていたゴキはその直撃を受け、脳漿、骨片その他諸々を撒き散らし、ぶっ倒れる。
それと同時に、糸で構成された網によって、クモ2の近くに居たゴキ達も賽の目状に分解された。

クモ2「あ、ああ……!!」

こんな事が出来る人なんて、一人しかいない。

クモ「全く……。みっともないなぁ。まさか半分も殺しきれないとは。
   もう少しくらい、頑張ると思ってたよ」
クモ2「姐さん!!」

嬉しさと、申し訳なさが綯い交ぜになって、訳が分からない。
視界が滲む。

クモ2「ごめん……なさい」
クモ「どうでもいいから、さっさと片付けよう。
   こっちはお陰でお預け食らってんだから」

ゴキ「う゛ぅ」

クモの登場により、ゴキ達に怯えの色が混じる。
が、数の優位の為か、心が折れるまでは至らなかった。

男「人の部屋、散々散らかしやがって……」

クモの後方で、男はこの後の始末を思い、溜息を吐いた。

540 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 03:55:46.47 ID:/iPgzNUh0
>>537
クモが行かせてくれないんじゃないかな、多分。

547 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 04:27:33.87 ID:/iPgzNUh0
姐さんは、この時点ではゴキを生存競争の相手としか見ていないため、ゴキと男の交尾を絶対にさせないつもりでいます。


状況は、一方的だった。
クモ2は、クモの後方に回り、男の護衛を。

クモ2「あぁ! 足手纏いだよ、本当に!!」
男「うるせぇ!!」

クモは、先程見せた広範囲攻撃によって、ゴキ達を殲滅していった。。
クモ2を全くと言って良い程信用していないクモにとっては、あまり気分の良い策ではなかった様だが。

ものの十分ほどで、ゴキ達は全滅。


548 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 04:29:10.20 ID:/iPgzNUh0
クモ2「姐さん……ありがとうございます!」

目を輝かせ、クモに迫るクモ2。
クモはそれを、面倒くさそうにあしらう。

クモ「礼なら家主さんに言えば? あんたの為に睾丸を片方失ったんだから」
クモ2「え?」

クモは、クモ2に助けに来るハメになったいきさつを説明した。
クモ2は、最初は真面目な顔で聞いていたが、段々と顔は青く、目は潤んでいった。
話が終わった途端、男に泣きながら土下座を始めた。

クモ2「家主様! そんな事も知らずに、この私ときたら……!!
    どうか、お許しを!」

クモは、それを無視して話を始める。

クモ「……それで、ふふふ。約束の件なんですが……」
男「あ、あぁ。……すまん!!」
クモ「は?」

なんでも、激痛により、暫くは使い物になりそうもないらしい。
当然、クモは激怒。
しかし、治療が済んだら必ず交尾する、という条件で、なんとかクモは納得してくれた。

そんな訳で、クモ二人と男の同居生活は、これからも続く事になった。

男は、毎晩クモに迫られたり、最近やたらと纏わりついてくるクモ2を鬱陶しく思ったりながら、それなりに楽しく暮らしているそうです。

おしまい。

549 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 04:32:57.66 ID:/iPgzNUh0
眠い……おやすみ。

誰か、何か別の物書いてくれたら嬉しいな。

572 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 11:35:31.76 ID:/iPgzNUh0
あ…?あ…?
まだ落ちてないだと?

576 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 12:07:35.09 ID:/iPgzNUh0
分かったよ。予定も無しになっちゃったし、ちょっとだけ書くよ。


男のカタキンが砕け散ってから一週間。未だ男のペニスは機能せず、交尾は行われないままであった。
炬燵に潜り、テレビを眺める三人。バラエティ番組を見て、クモ2がケラケラと笑っている。クモがイラつく。

クモ「家主さん。ご飯はまだですか?」

炬燵に顔を乗せながら、ふてぶてしく言い放つクモ。
堕落しきったその姿からは、一欠片の覇気も感じられない。

男「なんでお前にメシ作んなきゃならねぇんだ。お前、クモだろ? 虫食え、虫」
クモ「虫なんていくら食べても足りませんよ。体が大きくなった分、必要なエネルギー量も膨れあがったんですから。
   あーあ、こんな事ならちょっとくらいゴキちゃん残しとくんでした」

一週間前の戦いの際、男の家のゴキは完全に根絶やしにされた。
己の強さを再確認し、上機嫌であったクモだが、勢い余って食糧までブチ撒いてしまった事に気付くや否や、
「私としたことが!! うかつ!」と転げ回り、三時間ほど押入れに閉じ篭った。挫折を知らない天才肌が凹むと、とてもめんどくさい。

580 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 12:32:42.83 ID:/iPgzNUh0
クモ2「……申し訳ありません、姐さん。自分が不甲斐無いばっかりに……」

テレビから目を離し、しょんぼりと項垂れる。
どうもこのクモ2、立派な体とは対照的に、子供っぽい仕草が目立つ。

男「まぁまぁ、飯なら俺が作ってやるからさ」
クモ「え? 何コレ。露骨に態度違うんですけど」
クモ2「いつも本当に、申し訳ありません、家主様。
    せめてお手伝いでも出来れば……」

すぐにこれだ。
今は大人しくしているからまだいいものの、最初は大変だった。
五日前、男が夕飯の準備をていた所、クモ2が動かない脚を引き摺って強引に台所に押し入り、「家主様の御手をわずらわせるなどとんでもない! この私が……」と言い出した。
熱意に負け、夕食を任せてしまったのが間違いだった。
考えてみれば、すぐに分かる事だ。クモが料理などするわけがない。当然、食用には到底堪えぬ暗黒物質が完成した。
それを食したクモに散々罵られ、涙ながらに二度と台所に足を踏み入れない事を誓わされたのだった。

男「それはいいっつの。脚が悪いんだから、おとなしくしとけ。
  元々、俺のせいでそうなったみたいなもんだしな」
クモ2「家主様……」
クモ「あーあ! なにこのつまんねー所!!」

585 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 12:56:10.40 ID:/iPgzNUh0
そんなこんなで、男が手早く料理を作り、食事が始まった。
最初は固形物を口に入れる事を躊躇っていたクモ達も、今では慣れたものだ。

クモ「人間のご飯も中々いいものですねぇ。ちょっと味が濃いですけど」
クモ2「でも、たまに虫の体液も恋しくなりますね」
男「おいやめろ馬鹿」

平気でこんな話を始めるから困る。
ゴキブリだの、蝶だのの体液の喉越しなんて知りたくもない。

二十分ほどで、皿の上は奇麗に片付いた。

クモ2「御馳走さまでした」
クモ「御馳走様です。クモ2よ、おねえさんは喉が渇きましたよ」
クモ2「はい! お待ち下さい……いてて」

立つ事にも手間取るクモ2を見かね、男が助け舟を出す。

男「いいって。俺が取ってくるから。俺も喉乾いたし」
クモ2「あ、すみません」
クモ「……ぼそぼそ」
クモ2「どうしました、姐さん?」
クモ「調子に乗るんじゃないよ!」

カッと目を見開き、クモ2を睨みつける。
どこぞのホラー映画の様な有様だ。

クモ2「ひ、ひぃ! ご、ごめんなさい!? 何が!?」

596 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 13:16:34.51 ID:/iPgzNUh0
男がペプシキューカンバーを手に戻ってくると、クモ2がベソをかいてガタガタと震えていた。クモは妙にニコニコしている。

男「なんかあったのか?」
クモ2「わかんないです……」
男「は?」
クモ「ま、いいじゃないですか。早く注いで下さいよ」

炬燵に入ったまま催促するクモ。ちなみに、クモは冒頭から1cmたりとも動いていない。

男「……まぁ、注ぐけど。お前もたまには動いた方がいいぞ」
クモ「運動と寒さは赤ちゃんに良くないです」
男「そっか。想像妊娠か。お前も大変だな。そのままエア出産からエア育児ノイローゼになって死んじまえ」

600 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 13:19:20.45 ID:/iPgzNUh0
>>597
なんかどれもイメージ違うんだもの。
日焼けした茶髪の11~12歳くらいを想像してた。

605 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 13:33:34.10 ID:/iPgzNUh0
クモ「死んじまえ、ですか。
   うう、悲しい。今日はとことんペプシに酔おう……」
クモ2「……家主様」
男「すいませんでした」

クモ達は、ペプシキューカンバーがお気に入りだ。なんでも、味が蜻蛉の体液に似ているらしい。
冷蔵庫の中は今や緑一色。一般人から見れば、悪夢でしかない。こんなもので喜ぶのは、こいつらか河童くらいのものだろう。

608 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 13:43:59.80 ID:/iPgzNUh0
男「……そうだ。風呂沸いたから、先に入っちまえよ」
クモ「あ、じゃあ入りますね。覗いてもいいですよ?」
男「うるせぇ」

クモは、風呂が好きだ。クモなのに。
一番風呂は、決まってクモ。いい身分だ。
そして、それとは対照的に、

クモ2「……今日は、いいです」
俺「はぁ。結局入れられるんだから、無駄な抵抗はやめろよ」

こちらは風呂が大嫌い。
まだクモ2がクモらしい姿であった時に、浴槽に落ちたのがトラウマになっているらしい。

俺「またクモに汚ない! だの臭い! だの言われるぞ」
クモ2「うう、それは嫌です……」

613 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 14:02:00.09 ID:/iPgzNUh0
クモ「はぁ、良いお湯でした」

下着姿で、湯気を纏ったクモがやってきた。

男「服を着ろよ」
クモ「あれれ? もしかして、興奮しちゃいました?
   うふ、家主さん。ほらどうぞー」

男の方に尻を向け、誘惑する様に振る。

クモ2「あ、姐さん……」
男「やめろ。お前のケツは無駄にデカいから、圧迫感があんだよ」
クモ「安産型って言って下さいよ」
男「ほら、バカはほっといて行くぞ、クモ2」
クモ2「はい……」

肩を貸す男。俯くクモ2を半ば強引に浴室まで連れて行く。

618 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 14:19:28.12 ID:/iPgzNUh0
>>614には悪いが、鬱は本編だけで充分だと思ってる

620 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 14:27:00.20 ID:/iPgzNUh0
クモ2を浴室に送り、居間に戻る男。
そこには、口を尖らせたクモが待っていた。

クモ「全くあいつったら。いいなー。私には肩貸してくれないんですか、家主さん?」
男「お前は少しでも自分の足で歩く努力をした方がいい」
クモ「ちぇー」

思わず笑ってしまう男。

男「……そういや、今日医者に行って来たんだ」
クモ「あれ? 今日はお医者さんだったんですか。てっきりお仕事かと」
男「仕事ならスーツ着てくっての。で、あの件についてなんだけど」
クモ「ほうほう」
男「一月後には、大丈夫そうだとよ」
クモ「それはそれは……楽しみですねぇ、ふふ」

口角を上げるクモ。本当に楽しみで仕方がないという様に。

男「なんだ。昨夜襲って来なかったから、諦めたのかと思ったんだけどな」
クモ「諦める訳無いでしょう。わっくわくですよ、ホントに。昨夜はお疲れの様子でしたんで、ガマンしただけです」
男「……? そっか。悪いな」
クモ「いえいえ」

クモと会話をしている内に、数十分経った。
男は、クモ2を迎えに行く事にした。

624 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 14:48:37.33 ID:/iPgzNUh0
浴室近くの廊下で待っていると、憔悴しきった顔のクモ2が現れた。
風呂一つ入るのにこれほど消耗するとは、難儀なものだ。

クモ2「う、うぅ……私、やりました……!!」
男「おーよしよし。頑張ったな。ってかそれ昨日も言ってたなー」

再び居間に戻り、暫く二人と話をする。
時計が十時を指どうとした時。

クモ「……眠くなってきちゃいました。ちょっとお先に失礼しますね」
男「おう。おやすみ」
クモ「おやすみなさい、家主さん」
クモ2「おやすみなさい」
クモ「……」

626 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 14:55:01.36 ID:/iPgzNUh0
クモは答えない。クモ2の顔が俯く。
ぽん、と。
一瞬、クモ2の頭に何かが優しく触れた。
クモの掌であった。

クモ2「……ッ!!」

慌てて振り返るも、クモの姿は既にない。

男「おー、機嫌いいな、あいつ」
クモ2「……へへ、姐さん」

クモ2は、いつまでも自分の頭をさすっていた。
とても、とても嬉しそうに。

暫くして、二人もそれぞれの寝室へ向かった。


その夜も、男の元にクモは現れなかった。

630 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 15:12:20.92 ID:/iPgzNUh0
一月後。

男は病院に向かった。
診察を受けた結果、医師の言葉は、もう大丈夫だろう、というものだった。

クモ2「お帰りなさい」

玄関で男を出迎えるクモ2。
彼女の足も、歩行には支障の無いくらいには回復していた。

クモ「あ、お帰りなさい家主さん! どうでした!?」

炬燵に入ったまま、クモは男に問いかける。

男「もう大丈夫だってよ」
クモ「ひゃっほう! おめでとうございます! ……えー、なになに、もうガマンできないってぇ?
   ふふ。まだ早いですよお。ご飯とお風呂が先でしょお?」
男「どこと会話してんだ、お前」

股間に話しかけるクモを見て、男は笑う。

639 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 15:35:37.56 ID:/iPgzNUh0
少しの休憩の後、男は夕食作りに取り掛かる。

クモ2「玉ねぎ、じゃがいも、豚肉……カレーですか?」
男「そうそう」
クモ2「楽しみですね!」

男の横で、材料が調理されていく経過を熱心に見つめるクモ2。
何故彼女がここにいるのかというと。
数日前、脚も良くなってきた事だし、手は出さないから見学だけでもさせてくれ、と男とクモに頼み込んだのだ。
男は快く了解し、クモの言葉も「手出さないってんなら、ま、いんじゃない?」というものだった。

夕食を終え、風呂に入る。
いつも通り居間でくつろいでいると、クモ2が席を立つ。

クモ2「……お先に失礼します。姐さん、家主様、おやすみなさい」
男「おやすみ」
クモ「……ん」

クモ2が部屋へ向かい、この部屋には二人きり。
クモが、男へと声をかける。

クモ「えっと。家主さんの部屋、行ってもいい……ですよね」
男「ん。おう。悪いな、待たせちまって」

二人は、男の部屋へと向かった。

640 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 15:44:08.64 ID:/iPgzNUh0
男の部屋。
クモと男、それぞれベッドに腰掛ける。

クモ「……うーん」
男「何だよ。難しい顔して。待ちに待った交尾だろ?」

眉間に皺を寄せ、何やら考え込むクモ。

クモ「そうですよね。その筈なんですけど」
男「どした?」

男の声にも応えず、うんうんと唸り続けるクモ。
数分程そうしていただろうか。
やがてクモは、

クモ「……私、どうしちゃったんですかねぇ?」

そう、男に問うた。

646 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 15:57:26.52 ID:/iPgzNUh0
男「何が?」
クモ「私、最近おかしいです。家主さんと三人でご飯食べて、お話して。
   なんか、そういうの、いいなぁって。
   でも、交尾しちゃったら、全部終わっちゃう気がして。
   おかしいですよね、私」

三人で過ごした一月は、いつしか。
クモに、変化をもたらしていた。

クモ「……それに」
男「クモ2、か」
クモ「なんで知ってるんですか」

クモが目を丸くして驚く。

男「見てりゃ分かるよ」
クモ「……そうですか。じゃ、もう躊躇う必要もない訳ですね」

654 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 16:23:03.09 ID:/iPgzNUh0
言い辛そうに、クモは続ける。

クモ「……あの子、私の後ろついて来てばっかりですよね」
男「あぁ」
クモ「鬱陶しいなぁ、って思ってたんです。弱い癖に姐さん姐さん、って」
男「そうか」

そこにいるのは、以前のクモでは無かった。

クモ「ふふ、バカですよねぇ。私が何をしてやったって言うんでしょうか!! 
   使えない、出来損ない呼ばわりして! 挙句、うく、捨駒にしたっていうのに……!」

655 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 16:24:52.87 ID:/iPgzNUh0
言葉の端々に、嗚咽が混じり始める。

クモ「家主さんとお話する様になってから、あ、あの子、凄くいい顔で、笑うんです。
   それを見てたら、悪い気も、うぇ、しなくなってき、てぇ。でも、代わりに怖くなったんです!
   こんな私が、い、今更何をすればいいんですかぁ!? どの面下げて、あの子に……!!」

涙に塗れた顔で、クモは叫んだ。

男「はは……だってよ、クモ2!!」

男がドアに向かってそう声をかけた瞬間、がたり、と音がした。
続けて、遠ざかる足音。

663 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 16:38:15.49 ID:/iPgzNUh0
クモ「……え?」
男「俺でも気付けたのに、なぁ。
  どんだけ夢中になってんだ。ほらよ」

苦笑しながら、男はクモにタオルを手渡す。

男「そんな顔、クモ2には見せられねぇだろ?」
クモ「……えぇ、その通りです」

タオルで顔を拭い、目に押し付ける。
再び顔をあげたクモの顔は、実に晴れやかなものだった。

男「ま、精々頑張って来いよ。結果は見えてるけどな」
クモ「ふふ、分かりました。……ありがとうございました」

言いながら、腰を上げるクモ。
ドアを開け、男の部屋を出ようとする。

クモ「……そうだ。家主さん」
男「あ?」
クモ「交尾の事なんですけど。もうちょっと、考えてみます。
   ……でも、えっと、家主さん。もしも家主さんの赤ちゃん産んでも、ずっと一緒に居て下さい! それじゃ!」

凄まじい勢いで部屋を飛び出した。
部屋に一人残された男は。

男「……ははは、童貞捨てるのも難しいもんだ」

満足そうに笑っていた。

669 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 17:03:19.15 ID:/iPgzNUh0
クモ2「ひぃ、う、えぇ……」

自室のベッドに顔を埋め、クモ2は泣いていた。

姐さんが家主様と交尾してしまったら。今までの関係はどうなってしまうのか。
そんな不安を胸に、クモ2は男の部屋の前で耳をそばだてていた。
そうしたら、姐さんも自分と同じ不安を抱えていて。
その後、その後……。

クモ2「うううううう」

姐さんが、泣いていた。泣いてくれていた。こんな、出来損ないの私なんかの為に。
頭の中がぐちゃぐちゃで、もう何も、分からない。嬉しいのかどうかすら。

コンコン。
ドアが鳴った。
ビクリ、と体が動く。
ベッドから身を起し、こわごわとドアを開ける。

670 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 17:04:14.12 ID:/iPgzNUh0
クモ「ぷっ! あーあ、ひどい顔。ふふふ」

クモは、クモ2の顔を見て吹き出しながら言う。

クモ2「あ。姐さぁん!」

堪えきれず、クモの胸に飛び込んだ。
初めて触れたクモの身体は、想像よりもずっと暖かかった。

クモ「ホントに間抜けだよねぇ、あんた。
   家主さんにバレちゃうなんて。あ、あんたに気付かなかった私も間抜けか。あはは」

クモ2の頭を撫でさすりながら、クモは言う。

クモ「でも、ちょっと嬉しいかな」
クモ2「……え?」

意味が分からず、顔を上げるクモ2。
すると、そこには。

クモ「だって。
   ――大切な妹とおんなじなんて、素敵だもん」

大好きな姐さんの、優しい笑みがあった。


本当に終わり
どうしてこうなった

740 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/11(月) 21:29:46.62 ID:/iPgzNUh0
いやー今週中はもう書くの無理だから終わりますね
ここまで二度に渡って行われた終わる終わる詐欺ですが、今回はマジです
お前らありがとう。ゴキロリ期待してくれた人ごめんなさい

ってかゴキロリハッピーエンドとか無理だろ……


週刊そうなんだ!歴史編にハルヒ出てるwwwwwwwwwww

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